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論理的な解決策の考え方(第2回)

的外れな問題の認識を改めよう

今回は、真の問題点を見つけるということを書きたいと思います。

例えば、

「急に社員が辞めちゃって、人手が足りなくて困っているんだよ。」

という話を聞いて、どんな解決策を考えるのが良いでしょうか?


人手が足りないので、人手を増やす方法を考えれば良いかというと、そうではありません。

なぜなら、「人手が足りない」という問題に対して、その真の問題が明らかになっていないからです。


つまり、人手が足りないことによって、いったい何が問題になっているかを、まず考えなくてはいけないのです。

考え方としては、「だったら、どうなる?」というふうに考えていくことになります。

例えば、

「人手が足りない」→「仕事がこなせない」→「納期に遅れる」→「受注が減る」→「売上が落ちる」→「会社の利益が減る」

といった具合です。

ちなみに、経営課題を考えると、必ず「会社の利益」という問題まで遡るはずです。ここに到達しない問題は経営上の問題ではないのかもしれません。


ここまでで、真の問題の候補が浮かび上がったことになります。

これらの項目に対して、今思っていた問題が本当に問題なのかを考えていきます。


例えば、「人手が足りない」ことで「会社の利益が減る」の本当か?ということを考えるわけです。

もし、人件費削減効果のほうが大きく、利益が減っていないのであれば、

人手を増やす方法を解決策として導いても、利益は増えないのです。


今回の例で、仮に「人手が足りない」ことで「納期に遅れる」ことが間違いのない問題だったとしましょう。

そうすると、人手が足りなくて困っているということは、

「最近、納期を守れないんだよ」

という問題だと認識しなくてはいけないということになるので、当然、解決策は「人手を増やす」だけではなくなってきます。


思い込みが問題を間違わせる

このような真の問題の勘違いは、思い込みによって起こります。

前回の「歯が痛くて、眠れない」の例などもそうですが、ある程度パターン化していると、そのパターン(歯医者に行く)に当てはめてしまいがちです。

このこと自体はしょうがないので、そのときに、ちょっとだけ「だったら、どうなる?」というふうに問題を見直してみることで、論理的な解決策へと向かうことになります。



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松田ITサポート室 室長

中小企業診断士・松田充敏
中小企業診断士
まつだ みつとし
松田 充敏

こんにちは。IT・Web技術者&中小企業診断士の松田です。神奈川(横浜)を中心に活動中です。

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