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必見!販売データ活用術(第1回)

今回のコラムは「販売データ活用術」です。小売店を経営されている方などは毎日レシートの結果(POSレジを使っている方は、そのデータ)を見ることで、その日のお客様の数や販売額、売れた商品の情報などを取得することができると思います。

ところで、

あなたの会社の販売データをちゃんと活用してますか?」


今回のコラムでは、この販売データを活用して、経営改善に役立てるための知識を解説していこうと思います。

第1回目の今回は、イントロダクションとして経営について改めて考えてみたいと思います。



当たり前ですが、利益 = 売上 – 費用

いきなりですが、一つ例題を出してみたいと思います。


例題1)

あなたは魚屋さんをやっています。1匹100円で魚を20匹仕入れました。この魚を1匹200円で売ったところ、15匹が売れました。

さて、利益はいくらでしょう?


どうですか?お分かりになりますか?(冗談ですよ!)


答え)

「利益 = 売上 – 費用」ですから、


売上 = 200円 × 15匹 = 3,000円

費用 = 100円 × 20匹 = 2,000円

—————————————————

利益 = 1,000円


となります。


例題2)

では、利益をもっと増やすにはどうしたら良いでしょうか?


さて、今度はどのような答えを思いつかれたでしょうか?

この例題の答えはいくつか考えられますが、


答え)

取りうる手段は

① 売上を伸ばす

② 費用を減らす

なので、実際の対策としては、

  • もっと頑張ってたくさんの人に売って、売上を伸ばす
  • 売価を少し下げて、販売数を増やして売上を伸ばす
  • 売価を上げて、売上を伸ばす
  • 仕入れの値段を交渉して、安く仕入れる
  • 仕入れの数を減らす

などが答えになると思います。



何でこんな例題を出したのか?

さて、このような例題を出したのには一つ狙いがあります。それは、

「利益を増やすには売上と費用の最適化が必要」

ということを言いたかったということです。


「利益を増やす=売上を増やす」

これは間違いではありません。しかし、より効率的な経営を行うのであれば、これと同時に「費用を減らす」のも必要です。

この「売上を増やす」と「費用を減らす」というのは同時に行うのは簡単ではありません。


例えば、上述した例題で、利益を増やそうと思って魚の仕入れ数を5匹に絞ってしまうと、


売上 = 200円 × 5匹 = 1,000円

費用 = 100円 × 5匹 = 500円

—————————————————

利益 = 500円


となり、売上も利益も減らしてしまいます。



そんなに仕入れは絞らないよ!

さて、ここで多くの読者の方は、

「そんなに仕入れは絞らないよ。それは理屈を説明するために鉛筆なめただけでしょ?」

と思ったでしょう。

それは、なぜか?と聞くと

「だって、15匹売れている実績があるじゃん。」

と、お答えになると思います。


・・・その通りです。

つまり、販売実績を活用すれば、売上と費用の最適化が図れるのです。


さて、一番最初の問いかけに戻ります。

「あなたの会社の販売データをちゃんと活用してますか?」



次回以降

販売データを活用する方法をいろいろと解説していきたいと思います。




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松田ITサポート室 室長

中小企業診断士・松田充敏
中小企業診断士
まつだ みつとし
松田 充敏

こんにちは。IT・Web技術者&中小企業診断士の松田です。神奈川(横浜)を中心に活動中です。

中小企業様向けのホームページやIT活用のためのコンサルティング、Web関係のアプリケーション製作、セミナー講師などを行っています。

毎日ブログも書いておりますので、よろしければご覧になってください。